(5) 「すこし げんきが ないようです」
ゆうぐれの そらを
あんぱんまんが とんでいます。
でも すこし げんきが ないようです
旅人の前では終始笑顔だったあんぱんまん。
しかし、この場面では、あんぱんまんに元気がありません。
それは、そうです。
だって顔が半分になっているんですから。
あんぱんまんは、
顔があんぱんで、空も飛んでみせますが、
それでも生身の人間なのです。
与えることには痛みが伴います。
それはあんぱんまんも例外ではありません。
自分が傷ついて、命を削って与えるからこそ、
相手を生かす力になるのです。
与えることには痛みが伴う。